ウマが私の生きる道
第六回 名牝とダービー
99年のダービーは、はっきりとした3強体制でした。 きさらぎ賞・弥生賞を連勝し、 皐月賞は僅差の3着と敗れたナリタトップロード。 毎日杯を勝ち、勢いそのままに皐月賞を制したテイエムオペラオー。 この2頭に跨っていたのは、 まだまだ若手の渡辺薫彦・和田竜二でした。 しかし、それをまさに子ども扱いし ダービーの栄冠をもぎ取ったのは、 武豊とあの名牝ベガの長男・アドマイヤベガでした。 ベガという馬は武豊を背に、桜花賞とオークスを圧勝し、 牝馬2冠を達成した名馬。 そして息子も武豊にエスコートされてダービーを制覇し、 母子二代にわたってのクラシック制覇を成し遂げました。 翌年、武豊は前人未踏のダービー3連覇を賭けて、 皐月賞馬エアシャカールとともに挑みました。 しかしその野望を、ハナ差で打ち砕いたのが、 名手・河内洋が駆るアグネスフライトでした。 この勝利で河内騎手は 初めてダービーの栄冠を勝ち取ったのですが、 実はこの馬の母・アグネスフローラも、 河内騎手で桜花賞を勝っており、 2年連続で母子二代のクラシック制覇となりました。 |
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