第五回 ビジネスのお話。 |
林 |
ニード・フォー・チェンジの社長さん、
ですので。 |
田中 |
はい。 |
林 |
会社についてお伺いしたいんですけど、
翻訳をされてる会社なんですよね? |
田中 |
はい。そうですよ。
最初は、プログラムとか、
システム会社やってて。
でも、自分のトコで作るだけじゃ面白くないし、
そんなんヤダって思って(笑) |
林 |
今は翻訳だけをされてるんですか? |
田中 |
そうですよ。
昔に翻訳をやってた、
宿題HELP2っていうののお客さんもおったし、
こっちでやってみようと思って。 |
林 |
こんなん聞くのもアレなんですけど、
儲かってるんですか? |
田中 |
えーっとね、
初め、20人くらい、
会社を作った友達がいて。
残ってるのが3人くらいなんですよ。
その、残ってるヤツと言ってたんが、
「どの、同級生の新入社員の初任給よりも、
多い給料をもらおう」
ってのが、ささやかな目標やって。
この目標は、何とか達成できそうやから、
良かったなぁ、っていうくらいですね。 |
林 |
はぁ〜。なるほど。 |
田中 |
負けてたくないやん(笑) |
林 |
そらそうです(笑) |
田中 |
「何や、お前、そんなに苦労してて、
これより低いんかぃ?」
とか言われるのは絶対嫌やし(笑)
っていうのはありますね。
まぁ、なんとかOKなんで、良かったですけど。 |
林 |
やっぱりね、
話を伺ってて、思うこととして、
「ささやかな野望」の積み重ねですよね(笑) |
田中 |
(笑) |
林 |
失礼かもしれないですけど、
大きな野心があって、とかじゃなくて、
小さい目標を、一つずつ、という感じですね。 |
田中 |
ちまっこいのばっかりです(笑) |
林 |
でも、だからこそ強いんじゃないかなぁ、
とか思ってるんですけど。 |
田中 |
諦めるときは、
トコトン、打ちのめされてからの方が良いですから。
その分、痛いですけど、納得も出来るんで。 |
林 |
なるほど。
今まで、打ちのめされた経験って、
ありますか?
なんと言うか、
「この人には勝てへんわぁ」みたいな。
性格的にも、人間的にも、
ビジネスとか、考え方とか、
全てをひっくるめて、勝てない、と思った人と、
出会われた経験って、ありますか? |
田中 |
あぁ、何人もおるで(笑) |
林 |
やっぱ、いはりますか(笑) |
田中 |
一番最近では、
ある社長さんでねぇ、
10代のころに会社を作らはって、
今は、23か、24くらいかな。
僕のちょっと上なだけやねんけど、
年商数億円とかで、
すっごい落ち着いてはって、
なんか、とてつもない人で、
ほんまに勝てへん、って思いましたね。
たくさんおるけどね、
そういう人は。 |
林 |
何かね、そういうお話聞くと、
すっごく羨ましく感じるんですよ。
僕とか、たぶん、井の中のカエルちゃんでして、
そういうヤバイくらいスゴイ人に、
出会った経験が、あんまし無くて。
普通に授業を受けて、
ただ大学に通ってるだけやったりすると、
何も無いじゃないですか。
スゴイ人に会って打ちひしがれることも、
厳しい思いをして挫折することも。
まぁ、それで、ベンチャーサークルを作って、
社会に出てみようとしてるところもあって、
だから、羨ましいな、と思ってしまうんですね。 |
田中 |
ふーん。
それは、あるやろうね。
なんか学生団体やってるときから、
交流会とか、けっこう顔を出してたから、
みんな社長さんばっかりで、
はっ?なんでこんなにおるの?
みたいな(笑)
変な話、スゴイ人もおれば、
すごくない人もいるわけですよ。
でも、どんな社長さんも、僕よりは上なワケですよ。
「お前なんかあかん」って言う人もいはったり、
「学生やのに、すごいねぇ」って言ってくれる人とか
いろいろいる。
でも、何を言われても、何を聞いても、
全部自分のためになる。
だからそういうのを続けてると、
何もしないよりは、自分のためにはなるなぁ、
と思ってたし、今も思ってる。
だから今も交流会はヤマほど行ってるし、
これからも行こうと思ってる。 |
林 |
あぁ〜。
人と会うことを大事にされてますよねぇ。 |
田中 |
うん。
僕自身は人と会うことも好きやったし、
勉強にもなるし、
社会人の人と会う機会が多いほど良いなぁ、
とは思ってる。
全然、仕事と関係のないことでも
参加してるし(笑)
だって、今まで会った人はヤマほどいるけど、
その中で仕事につながった人なんて、
ほんまにチビっとやもん。
でも、会うのが楽しいし、
飲みに行くのも面白いし、 |
林 |
仕事にならないことでもやる、
っていうところで、
『とある会社の思い』(注1)っていう、
メールマガジンやってはるでしょ?
アレもそんなんですよね? |
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(注1) |
『とある会社の思い』
(有)ニード・フォー・チェンジのHPから
登録することの出来る、メールマガジン。
田中社長が「思い」を執筆されている。
毎週月曜日発行。 |
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田中 |
あぁ〜。はいはい。
あれは、
ポエムやで(笑) |
林 |
ポエム(大笑い) |
田中 |
みんなから苦情が来るもん。
あんな詩を送ってくるな、とか、
ただの駄文やとか(笑) |
林 |
これはビジネスとは関係ないんですか、
実は宣伝効果を狙っていて・・・ |
田中 |
まったくないなぁ。 |
林 |
やっぱ、そうやったんですか。 |
田中 |
まぁ、あれはあれで、
前にいた、冨田が考えた、
とてもいやらしい意図が含まれた
メールマガジンなんやけど(笑) |
林 |
(笑)
意図は企業秘密なんですかねぇ? |
田中 |
あれはねぇ、えーっと。
僕に会ったことある人は、
今、僕が何をしてるかが分かるじゃないですか。
講演行った、だとか、何をした、だとか。
知らない人が読んだら、
変なやつだと思われる気がするんですね。
で、会ったときに、「あぁ!お前か!」
みたいな新鮮さがあると思うんです。
そういうのを意図して書かれてるものですね。
今はもう、田中克明を知ってくれ、とか、
会ってない人でも、僕の状況を知って、
という意図でやってますね。
まぁ、文句を言われながらも、
書いてます(笑) |
林 |
いや、あれ、僕のまわりでは、
ちょっと評判良いんですよ(笑) |
田中 |
読んでるんや(笑) |
林 |
友達にも勧めてますもん(笑) |
田中 |
いやいや(笑)
あれはねぇ、オモロイですわ。
自分で書いてても面白いですから。 |
林 |
ライフワークとして、という感じなんですかね。 |
田中 |
最初はね、締切とかが嫌やなぁ、と思ってたんですけど、
これのおかげで、
会ってなくても覚えてもらえることが多くて。 |
林 |
僕も、すごく印象に残りましたもん。 |
●ワンポイント考察
人に会うことを大切にする。
会ったことの無い人も大切にする。
大切なものが増えるっていうのは、
すごく強いと思うのです。
明日へ続く。 |
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